【ANA Care Promise】独自の取り組みやお役立ち情報まとめ!

ANAとJAL

ANAがイギリス・スカイトラック社の格付けで「衛星・清潔に関する5スター」(COVID Airline Safety Rating 5-Star)をアジアで初めて獲得したそうです
()内を見たらおわかりの通り、これは新型コロナウィルスの感染拡大が始まってから創設された部門。
つまり攻略法的なものが確立されていない(個人的な考えです)中での最高評価。
スタッフの皆さんが真摯に取り組んでこられた結果だと思っています。
で、何より知りたいのはその内容。
利用者からしたら高評価は誇らしくもあるけど「本当に効果的な対策が施されているのか」ーもっぱら関心はそっち。

ということで

  • ANA Care Promiseでの取り組み
  • 搭乗者のお役立ち情報
  • SKY TRAX社ってどんな会社

についてお伝えします。

ANA Care Promiseでの取り組み

スカイトラックス社の格付けで最高評価を獲得したという取り組みはどんなものなのか、さっそく見てみましょう。
ANAの公式サイトでは次の5つに分けて対策を紹介しています。

  1. 事前・カウンター
  2. 保安検査場
  3. ラウンジ
  4. 搭乗口
  5. 機内

1.事前・カウンター

「事前」に関しては主に搭乗者が可能な対策です。
というのも、日本国内限定ではありますが申し込めば自宅でPCR検査ができるキットを送ってもらえます。詳しくは後述しますが気になる方はこちらからご覧ください。

ではカウンターでの対策はどのようなものでしょう。

  1. 空港係員はマスクやフェイスシールド・ゴーグルなどを着用
  2. 対面式のチェックインカウンターにはビニールカーテンの設置(国内一部空港)
  3. 手指用の消毒液・除菌液等の設置
  4. 自動機・車いす・ベビーカーなど主に不特定多数の方が触れる備品を中心に定期的な除菌・消毒
  5. 搭乗者が並ぶ際も距離を保てるようフットプリント等の設置

それほど目新しい対策はありませんが、問題はどれくらい徹底されているか、です。
そこは前述の格付けで最高評価ですからかなり徹底されているものと思って間違いないでしょう。

2.保安検査場

チェックインカウンター同様、多くの人が出入りする保安検査場の対策はどうでしょう。

  1. 保安検査場入口で検温の実施(一部空港)
  2. 手指用の消毒液・除菌液等の設置
  3. 搭乗者が並ぶ際も距離が保てるようフットプリント等の設置

こちらでもそこまで目新しい対策はありませんが、逆にこれらの対策を徹底することが効果的である、ということの現れでもあると言えますね。

3.ラウンジ

ラウンジは飲食を伴いますのでさらに対策の徹底が必要です。

  1. ラウンジ係員はマスク(フェイスシールド)・手袋を着用
  2. ラウンジ受付にアクリル板パネルの設置
  3. 手指用の消毒液・除菌液等の設置
  4. 飲食物は個包装で、一部のサービスについては制限や休止
  5. 搭乗者が並ぶ際も距離が保てるようフットプリント等の設置
  6. 座席間にパーテーションの設置(順次)

やはりここでは手袋の着用は必須ですね。特に飲食物に触れる際に素手というわけにはいきません。
また、座席間にもパーテーションを設置することでマスクができない状態でも飛沫の拡散防止に努めています。

4.搭乗口

人が殺到しやすい搭乗口ではいかに距離を保ちながらスムーズに捌けるかがポイントになりそう。

  1. 空港係員のマスク(フェイスシールド・ゴーグル)着用
  2. 手指用の消毒液・除菌液等の設置
  3. バス利用の場合、換気の徹底・人数制限の設定
  4. 搭乗者が並ぶ際も距離が保てるようフットプリント等の設置
  5. 機内や通路でも接触や密回避のため後方窓側→前方通路側の順に案内

バスの利用には各自注意が必要ですね。車内では会話はできる限り慎んだり顔や特に女性は髪にも触れないようにしたいもの。
そして搭乗の案内も従来のやり方にはとらわれずリスクを最小限にすべく合理的です。

5.機内

航空機の換気システムが優れているということはこのコロナ禍で広く知れ渡っていますね。
とは言えここでも手を抜くことは許されません。

  1. 客室乗務員はマスク(ゴーグル)・手袋を着用
  2. 機内の定期的な消毒
    1. 国内線:毎便アルコール消毒
    2. 国際線:毎夜アルコール消毒
  3. 希望者にアルコールシートの提供
  4. 運行中・在機中の換気の徹底
  5. 機内トイレのハンズフリードアハンドル(掴まなくても開閉可能なドア)・タッチレス洗浄(触れなくても流れる設備)の採用(一部機材で設置)

航空機って搭乗中でも換気してるんですね。しかもたった3分で機内の空気が全て入れ替わるそうです。それに病院の手術室でも使用されるほど高性能なフィルターを用いるとか。
なおIATA(国際航空運送協会)の見解によると、コロナウィルス感染者が搭乗したフライトにおいても搭乗者間での感染はなかったことから航空機内でのリスクは低い、とのこと。

基本的なことから一工夫でリスクを低減させた対策まで様々な方法によって安全・安心が保たれていることがわかりますね。

搭乗者からみたお役立ち情報

私たち搭乗者にとっても便利で感染リスクを下げられる「お役立ち情報」もあるんです。
何か「してもらう」っていう受動的な対策の他、自分でも「できる」能動的な対策は次の4点。

  1. 自宅でできるPCR検査
  2. 事前・オンライン手続き
  3. あんしん変更キャンペーン(2021年6月30日搭乗分まで)
  4. 空港アクセスナビ

1.自宅でできるPCR検査

前述の通り、自分で申し込んで自宅でPCR検査ができます。
例えば帰省などの際にお互いに不安を解消できる、というメリットがありますね。
採取した唾液は厚生労働省承認の試薬で検査します。

  • 価格:
    • PCR検査…9,900円
    • 陰性証明書発行…3,300円
  • 支払い方法:
    •  クレジットカード
    • 銀行振込
    • マイル
  • 注意事項:
    • 他の検査がそうであるようにPCR検査も100%保証するものではありません。陰性でも感染対策は必要です
    • 陰性証明書を発行する場合はZOOMを使ってオンラインで唾液採取を行いますが予約が取りにくいこともあるので早めの申し込みをおすすめします
    • 陰性証明書は入国の際の陰性証明書としては使えないこともありますので必要に応じて必ず確認をしてください
    • 詳細および申込みは公式サイト

2.事前・オンライン手続き

こちらは空港内に留まる時間をできるだけ短くすることで感染リスクを下げようという取り組みです。
従ってできるだけ出発前に自宅などで済ませられるように工夫されています。
紹介されているのは2つ。

  1. スキップサービス:事前に予約・購入・座席指定をするとチェックインを省略できる(対象外あり)
  2. オンラインチェックイン:搭乗手続きが不要になる(対象外あり)

どちらも事前に済ませておくことで当日スムーズに搭乗できるサービスですのでやっておいて損はありませんよね。
自分の身を守るためにもできることは是非やっておきましょう。

3.あんしん変更キャンペーン

こちらは2021年6月30日搭乗分までのサービスですが、変更に関わる手数料が全て無料になるというお得なキャンペーン
例えば払戻手数料が1枚440円ならそれほどの負担額でもないと思うかもしれません(でも往復だと…)。が、取消手数料は出発が近づいてくると当然高くなります。

〈取消手数料一覧〉

解約日時 取消手数料
航空券購入後~搭乗日55日前 0円(払い戻し手数料のみ)
搭乗日54日前~45日前 運賃の約30%相当額
搭乗日44日前~28日前 運賃の約40%相当額
搭乗日27日前~14日前 運賃の約50%相当額
搭乗日13日前~出発時刻前
運賃額の100%(旅客施設使用料のみ返却)

この金額が期間中なら何度でも無料になるってかなり助かりますよね。
急に体調が悪くなったから日程を改めたい、なんて時にも。

4.空港アクセスナビ

このサービスは空港到着までのルートを検索できるシステムです。
ただこのシステムが今までと違うのは

  • ルートを検索しつつチケットの予約ができる
  • 予約したチケットから到着時間を考慮したルートを検索できる

と、とにかく便利。
一度つかったら病みつきかも。

5.もっと私たちにできることは?

私たちが能動的にできることをご紹介しましたが、まだまだたくさんあります。
ただどれも基本的なことばかり。

  • 予め検温
  • マスク着用
  • 手荷物は少なめに
  • 手指の消毒・除菌
  • 人数の必要最小限で
  • 直接の手渡しなどなるべくお互いに触れない
  • フットプリントに倣って密にならないよう気を配る
  • 飲食しながらの会話は必要最小限で
  • 移動の際は係の方の指示に従い速やかに

公式サイトにイラスト付きで詳しく書かれています。お出かけの際はぜひご参考に。

SKY TRAX社とはどんな会社?

ところで「SKY TRAX」とはどんな会社でどんな格付けをしているんでしょうか。
簡単に概要からご紹介いたします。

SKY TRAX社概要

  • 創設:1989年
  • 拠点:イギリス/ロンドン
  • 主な業務内容:
    • 認定航空会社格付け(1999年~)
    • 世界航空会社監査
    • ワールド・エアライン・アワード
    • 認定空港格付け(2000年~)
    • 世界空港監査
    • ワールド・エアポート・アワード
  • 格付け対象航空会社:150社以上(2017年時点)
  • 格付け対象空港:100か所以上(2017年時点)

今では地域航空会社・レジャー航空会社・格安航空会社もそれぞれの評価基準で格付け。
しかもそれだけではなく分析やアドバイス・開発の提案も行っています。

COVID-19 Airline Safety Ratingは他にどんな会社が星を獲得している?

COVID-19安全監査は顧客とスタッフの安全確保という観点から空港と機内両方の洗浄システムの有効性や衛生面強化の対策など190以上の項目で評価します。

<COVID-19安全監査星獲得航空会社>

航空会社名
☆5つ airBaltic(ラトビア)
ANA全日本空輸
FIJI AIRWAYS(フィジー)
JAPAN AIRLINES日本航空
オマーンエア(オマーン)
カタール航空(カタール)
☆4つ エーゲ海航空(ギリシャ)
フランス航空(フランス)
ブリティッシュエアウェイズ(イギリス)
コパ航空(パナマ)
イージージェット(イギリス)
エミレーツ(アラブ首長国連邦)
フィンエアー(フィンランド)
イベリア(スペイン)
インディゴ(インド)
KLMオランダ航空(オランダ)
ルフトハンザ(ドイツ)
ライアンエア(イギリス)
TAPポルトガル(ポルトガル)
トルコ航空(トルコ)
ブエリング航空(スペイン)

数が多いので星4つまでにさせてもらいましたが、世界中でたった6社しかない5つ星獲得に日本の航空会社が2社も入っているなんて驚きです!

なお、もっと深い内容が知りたい!という方はぜひSKY TRAX社公式サイトをご覧ください。

まとめ

ANAがイギリス・スカイトラック社の格付けで「衛星・清潔に関する5スター」(COVID Airline Safety Rating 5-Star)をアジアで初めて獲得したことから「ANA Care Promise」に着目しました。
新型コロナウィルスの感染が始まってから世の中は大きく変わりましたね。
とある有名な方が
「パンデミックのあと、世界は元に戻らない。大きな変化を遂げる。」
と話していたことをふと思い出します。

今後、この日常が常態化するのか、それとも全く触れ合わない日常の反動から接触の機会が爆発的に増えるのか(様々な形で)、はたまた想像もつかないような世界が待っているのか。

先が全く見えないながらもANAという会社はまたそこに溶け込んでいくんだろうな、と今は思っています。