新型コロナウィルスの感染拡大に伴ってテレワークを実施する企業が一気に増えましたね。
今では「職種によっては出勤しなくても仕事ができる」ということがすっかり定着しました。
そうなるとまた従来の形の進化系が生まれてくるのも世の常。
テレワークの進化系ーそれが「ワーケーション」です。
「実はワーケーションがよくわからない」あなたも、「うちの会社が導入するまで待てない」あなたもこの記事は一読の価値あり!です。
ここでは
- ワーケーションの定義
- ワーケーションのメリットと今後の課題
- マイルを使ってより充実したワーケーションに
をお伝えします。
ワーケーションとは?
すっかり耳に馴染んだ言葉ですがここで改めておさらい。
ワーケーションは
- work(労働)
- vacation(休暇)
を組み合わせてできた造語です。
新しい言葉ではありますが、概念としては2000年代に入った頃にはアメリカにすでにあったと言われています。
意味は
観光地やリゾート地でテレワーク(リモートワーク)を活用し、働きながら休暇をとる過ごし方
※Wikipediaより
つまり、今までは自宅でしていた仕事を旅先で休暇を交えながらする、ということ。
バケーションといえば日本人とはあまり縁のない長い休暇のイメージ。
元々はフランスで労働者や経営者らが数週間ていどの休暇を取ってリフレッシュするという習慣を「バカンス」と呼んでいました。
フランスの法律では5週間までの連休が取得できることになっているんだそうです。
一方、休暇は必要だけれどもそんなに長い間休むのは難しいと考える人が大多数の日本では、バケーションなんて遠い国の話。
ならば、休暇を楽しみつつ仕事もできたら今より長い休みだって取れるんじゃないか、ということで少しずつ導入されるようになってきました。
また、地方自治体でもワーケーションを促進する動きが見られます。
その地方ならではの特色を生かした提案がされていて、ワーケーションに興味がある方なら一度は見ておきたい情報が満載です。
※参考:https://www.travelvoice.jp/workation/suishin/
ワーケーションの6つのメリット
旅好きなあなたならもうワクワクしているかも知れませんね。
そんなあなたにまずはワーケーションのメリットから。
実際にワーケーションに関する実証実験が行われていますのでその結果をもとにお伝えしますね。(参照元:https://www.nttdata-strategy.com/newsrelease/200727.html)
実証実験はNTTデータとJTB、JALの3社が専門家の監修のもと実施。
ワーケーションの実証実験が行われたのは2020年6月19日~7月3日まで。
この期間を3つに分け、対象者にアンケートの実施・活動量計の装着による期間の行動や睡眠時間などのデータ収集を行いました。
3つの期間とは
- プレ・ワーケーション期間:ワーケーションに出かける前の7日間
- ワーケーション期間:金曜日(勤務日)~日曜日(土日は休暇)の3日間
- ポストワーケーション期間:ワーケーションから帰ってきてからの5日間
そこで得られた結果が以下の5+1項目です。
1.仕事とプライベートの切り替えが促進される
観光地やリゾート地に出かけて休暇を楽しみながら仕事をするんだからあまりリラックスできなそう、って考えがちですが実験の結果は違っていました。
むしろ仕事とプライベートをしっかり分けられるようになり、その傾向はワーケーション前よりワーケーション後に見られたということでワーケーションを経験することで公私分離志向が強くなったと言えます。
2.会社への愛着心・帰属意識の高まり
これはワーケーションの開始時に一時的に見られた「ワーケーションを許可してくれてありがとう」という気持ちとはまた別に情動的な組織コミットメントが上昇したということです。
しかもワーケーションから帰ってきてもその高い状態はしばらく維持されたとのこと。
ちなみに組織コミットメントは3つに分けられます。
- 継続的:今会社を辞めるわけにはいかない
- 規範的:(価値観として)会社を辞めるべきではない
- 情動的:会社の中で自分は家族の一員のように感じる
3.仕事のパフォーマンス上昇
ワーケーション中もワーケーション後の1週間も仕事のパフォーマンスが上昇したとの結果が。
しかも20.7%も!
それがワーケーションから帰ってきてからも1週間、高い状態が続いたっていうんですからワーケーション恐るべし!
4.仕事のストレスの低減
例えば、年末年始やGWなどの長期の休日の終わりになると多くの人が感じる「あーぁ、会社行きたくないなー」。
あれって会社を休めば休むほど強く出る感情だと思っていたんですが、ワーケーションの場合は違うようです。
ワーケーション開始後、職業性ストレスは低減し「不安感」はワーケーション終了後も低い状態が持続。
逆に「活気」は高かったそうです。
このことからストレスによる不調の改善も期待できます。
5.活動量が増加
これは何となく想像できますが特に「歩数」が倍増したんだとか。
やっぱり観光地やリゾート地にいたらそりゃ活動的になりますよね。
ただし、残念ながらワーケーション後、通常の業務に戻ったら活動量ももとに戻ったそうです。
でもテレワークによる運動不足で病気のリスクが高まっている今、ワーケーションがいかに有用であるかが証明された気がします。
6.有給休暇の取得率アップが見込まれる
これは実験とは関係ありませんが個人的に思ったこと。
仕事をしながらの休暇なので長期の休暇も取りやすい、ということで有給休暇の大幅な取得率アップが期待できます。
その上、従来はどうしても有休を取らなきゃいけない段階になってから、特に計画もなく有休を消化していた人ももっと有効な有休の過ごし方ができそう。
有休の取得率が向上するのは会社側にとってもいい話。
双方ともwin-winです。
ワーケーション今後の課題
もちろんいいことばかりではありません。
課題もまだまだあります。
こちらも実際に栃木県日光市でワーケーションを実施しながら意見交換したときの課題です。
実験が行われたのは2020年8月下旬。
参加者は栃木県の職員や日光市職員、NTT東日本栃木支店の社員ら。
そこでは以下のつの課題があぶり出されました。
1.労務管理の難しさ
これは社員側の課題ではありませんが、テレワークが始まった当初から言われていたこと。
時間で区切って対価として報酬が支払われている場合、テレワーク同様ワーケーションも労務管理が難しいのは否めません。
2.ワーケーションにかかる費用の分担
「休暇だけど仕事もする」ワーケーションでは、行き先までの交通費や宿泊費などどのように分担すべきかの線引きが難しいのは想像通り。
いくつかのケースが積み上がっていった先にやっとヒントがもらえるのかも知れませんね。
3.ワーケーション中に遭ってしまった災害や事故の扱い
どんなときなら労災なのかー。
これも難しい課題です。
普段の仕事でもなかなか労災認定ってされませんよね。
4.セキュリティの確保
セキュリティ面から考えるとWi-Fiが完備されていればOKとは言えません。
一人一人のワーキングスペースが十分に取れているかなどといったことも重要です。
会社のパソコンを持ち歩いていて紛失した事例もありますので、設備の問題だけではなくてワーケーションだからと気を緩め過ぎないようにしたいものです。
ワーケーションもマイルでもっと快適
課題もあるもののメリットがいっぱいのワーケーション。
もしあなたの会社でも実施することになったらマイルの出番です。
マイルを上手に使うことでより快適なワーケーションも叶います。
マイルでできること
マイルは使い方によってその価値が大きく変わります。
もっとも価値が高くなるのは海外へのフライトと言われています。
ただコロナ禍では渡航もそうそうできませんので、次に価値が高い国内のフライトで使うのも有効ですね。
ではフライトも含めて他にどんなことに使えるのかまとめました。
マイルでできること
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ANAマイル | 特典航空券 | JALマイル | 特典航空券 |
国際線アップグレード | 国際線アップグレード | ||
ビジネスジェットクーポン
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提携社特典航空券 | ||
ビジネスソリューション受講eクーポン
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ZIPAIRポイント特典 | ||
国際線超過手荷物料金の支払い
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ジェットスタージャパン特典航空券
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A-styleショッピング |
JMBワールドマーケットプレイスでショッピング
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SKYコインへの交換 | e-JALポイント特典 | ||
提携ポイントと交換 | 提携ポイント交換 | ||
ANAご利用券と交換 | 提携電子マネー交換 | ||
WA+YO SHOPショッピング
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JMB旅プラス | ||
ANAセレクション特典 | JALクーポン特典 | ||
ANAマイレージモールクーポン
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JALとっておきの逸品 | ||
空港アクセス | JALミニマイル特典 | ||
宿泊クーポン | どこかにマイル | ||
空港施設利用 | どこかにマイル南の島 | ||
ANAグローバルホテル | おともdeマイル割引 | ||
食事クーポン |
JAL Global WALLETマイルチャージ
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レンタカー利用 |
JMBワールドマーケットプレイス商品交換
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車の購入・車検等 |
JMBワールドマーケットプレイスホテル予約
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ANAグローバルレンタカー
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JMBワールドマーケットプレイスレンタカー予約
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ヘアメーク・リラクゼーション
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JALふるさとからの贈りもの
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PCR検査 |
JALネクストアスリートマイル
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クラウドファンディング等の支援
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JALチャリティマイル | ||
マネープラン個別相談 | 自治体ポイント特典 | ||
アクティビティ・エンターテインメント
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ユニバーサルスタジオジャパン1デイスタジオパス
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とまぁいろいろありますがやはりもっともよく使われるのは特典航空券や宿泊料金、座席のアップグレードなど。
ワーケーションに出かけるとしても有効に使えそうですね。
例)ワーケーション人気NO.1の沖縄で見ると…
各自治体がワーケーションの促進に乗り出していますが一番人気は沖縄。
リゾートと言えば沖縄です。
その沖縄で「ワーケーションプラン」を打ち出しているホテルがいくつかあります。
「シェラトン沖縄サンマリーナリゾート」もそのひとつ。
その名も「おきなワーケーション」。
で、よく見ると参考料金には「¥10,880~¥86,088」とあります。
当然と言えば当然ですが、この料金の差額分の違いが客室や他のサービスによってある、ということです。
これもまた当然ですが快適さも料金の差額分違うわけですね。
ワーケーションはどちらかと言えば長期滞在になるのでその快適さの違いは大きいです。
せっかくリゾート地に来たら羽も伸ばしたいし、いつもと違う世界にいたい。
それを叶えてくれるのがマイルなんです。
マイルをちょっとしたお買い物に使うのも悪くないんですが、フライトや宿泊に使えるのってマイルくらい(航空会社のクーポンを除いては)ですからマイルの良さを生かした使い方したいですよね。
まとめ
まだまだ日本ではワーケーションは進んでいませんが、それでも手探りで実施に踏み切る企業もあります。
また、勤め先ではまだワーケーションを導入していないけど、有休を半日取得するなどして、ワーケーションを体験する人もいます。
私はそう遠くない未来にはきっと身近なものになると思っています。
だって優秀な人材が「実家の親が心配なので会社やめます」とか「通勤で疲れて仕事に身が入りません」っていうのを救える可能性を秘めているから。
自分の将来のありかたも考慮しつつ体験してみるのもひとつの手。
いずれは移住したいなんて考えていたらお試しにはぴったりです。